本パッケージの詳細は 6.17.2.「GCC の構成」を参照してください。
Libstdc++ は標準 C++ ライブラリです。 これは g++ コンパイラーの処理制御を適正に行うために必要となります。
![[注記]](../images/note.png) 
          
            Libstdc++ のソースは GCC に含まれます。
            したがってまずは GCC の tarball を伸張 (解凍) した上で gcc-6.3.0 ディレクトリに入って作業を進めます。
          
Libstdc++ のためのディレクトリを新たに生成して移動します。
mkdir -v build cd build
Libstdc++ をコンパイルするための準備をします。
../libstdc++-v3/configure           \
    --host=$LFS_TGT                 \
    --prefix=/tools                 \
    --disable-multilib              \
    --disable-nls                   \
    --disable-libstdcxx-threads     \
    --disable-libstdcxx-pch         \
    --with-gxx-include-dir=/tools/$LFS_TGT/include/c++/6.3.0
        configure オプションの意味
--host=...
            
                利用するクロスコンパイラーを指示するものであり、/usr/bin にあるものではなく、まさに先ほど作り出したものを指定するものです。
              
--disable-libstdcxx-threads
            C スレッドライブラリはまだ生成していないため、C++ スレッドライブラリも生成しないようにします。
--disable-libstdcxx-pch
            本スイッチは、既にコンパイルされたインクルードファイルをインストールしないようにします。 これはこの時点では必要ないためです。
--with-gxx-include-dir=/tools/$LFS_TGT/include/c++/6.3.0
            C++ コンパイラーが標準インクルードファイルを探すディレクトリを指定します。 通常のビルドにおいてそのディレクトリ情報は、最上位ディレクトリの configure のオプションにて指定します。 ここでの作業では、上のようにして明示的に指定します。
libstdc++ をコンパイルします。
make
ライブラリをインストールします。
make install
本パッケージの詳細は 6.17.2.「GCC の構成」を参照してください。